パンの基本 一次発酵までの手順と注意点
手作りパンをするときは、基本的に一次発酵までの手順は同じです。
デニッシュ生地とか食パンとか少し変わったものは例外ですが、
丸パン、菓子パン、お惣菜パンなどは全てこの手順で出来ます。
ホームメードクッキングで習ったことと、私が作っていて気づいたこと、注意点などを
まとめています。
- 基本的な材料
- 手順1 ニーディング 約2分間
- 手順2 こねる 約6分間
- 手順3 油脂を入れる
- 手順4 再度こねる 約6分間
- 手順5 グルテン膜チェック
- 手順6 一次発酵 〜35分
- 手順7 フィンガーチェック
- 手順8 ガス抜き
基本的な材料
菓子パン、惣菜系のパン6個分
〈 A〉大きめのボール
強力粉 75g
砂糖 15g
イースト 3g
〈B〉小さめのボール
強力粉 75g
塩 4.5g
スキムミルク 4.5g
〈その他〉
仕込み水 97.5g
水 82.5g
卵 15
バター(油脂) 10g
手順1 ニーディング 約2分間
Aの材料に仕込み水を一気に加え、ヘラで混ぜる。
ヘラですくって帯状に跡がついてすぐ消えるくらいが目安。
また、細かい気泡が出来ているかも確認してください。
これでイーストの予備発酵をしています。
そして、AのボールにBの粉類を入れて混ぜる。
一塊になるまで混ぜ合わせたら、ヘラについている生地を指で取り
手で生地が丸まるようにボールの中で数回叩いてこねる。
手順2 こねる 約6分間
生地をボールから取り出し、作業台の上に置く。
①生地の右側面から掴み、そのまま顎の高さくらいまで持ち上げ、
手首を返して勢いよく作業台に叩きつける。
②叩きつけた時に手は生地から離さず、生地を持ったまま
奥の生地の端まで持って行き、両手で生地を包み込むようにして、
中指または薬指で生地同士をキュッと押す。
最後の方にはだいぶ生地が締まって来て、全体的に白っぽく表面がつるっとした感じになります。
- 生地を掴む時も手首を少し返した状態で掴む方がいいです。 そして、叩きつけるときは遠くに生地を伸ばすような感覚で奥の方に 叩きつけると生地か伸びやすくなります。
- この作業を行うことによって、ベタベタした生地が中に入って行き つるっとした生地が表面に出てくるようになります。
手順3 油脂を入れる
生地を手で絞り出すようにして3分割し、ボールの中に入れる。
常温で置いておいたバターを生地の上に乗せる。
指を開いてバターと生地を一気にぎゅーっと掴み、バターが生地の奥まで
浸透するようにゆっくりグーバーグーバーを繰り返す。
最初は生地がテカテカしていますが、表面にツヤがなくなったらOK。
- 油脂を混ぜる時はゆっくりぎゅーっと握るように力を入れることが重要です。
- 早くささっと指を動かすとバターが生地の奥まで入り切らず、均等に混ざりません。
- 生地が重いので少し力が入りますが、根気よくやりましょう。
手順4 再度こねる 約6分間
再度作業台に生地を出し、手順3と同じように叩きこねる。
バターが投入されたことによって生地が緩くなり扱いやすくなっていますが、
油脂が入ることによりグルテン膜が作りづらくなるので、しっかり捏ねてください。
手順5 グルテン膜チェック
生地の表面ががつるっとして来たら、生地の端を両手で摘み
裏側から中指と薬指で生地を押し広げて、薄い膜ができるかチェック。
すぐにぶちぶちと生地が切れるようなら、まだ捏ねが足りないので再度2分くら捏ねる。
手順6 一次発酵 〜35分
生地を左手に持ち、綺麗な面を出すように右手で生地をすくうような感じで、裏側に生地を寄せていく。
そして裏側の生地を十字に摘み、小さめのボール(プラスチック製が良い)に入れる。
別の大きめのボールに35℃〜40℃の水を入れ、生地の入っているボールをその中に入れる。(生地に水が入らないように気をつける)
ボールを隙間なくぴっちりラップして、その上から大きめのタオルで覆う。
一次発酵の目安は、生地が1.5倍〜2倍の大きさになるまでです。
- 発酵時間は目安なので、季節によってもその日の気温や湿度によっても違います。
- 30分あたりに1度生地の膨らみ具合をチェックしてください。 あまり膨らんでいないようなら、発酵時間に縛られずに少し発酵時間を伸ばしてください。
- また、冬場や寒い日などはお湯の温度がすぐに下がってしまうので、途中でお湯を足してください。
手順7 フィンガーチェック
一次発酵がしっかり出来ているか見極めるためのものです。
強力粉を人差し指の第二関節くらいまでしっかり多めにつけます。
そして勢いよく第二関節くらいまで生地の真ん中に突き刺し、すぐに抜きます。
この時、指の穴の跡がしっかり残り生地が戻ってこない状態が理想です。
〈発酵不足の場合〉
穴がすぐにシュッと戻ってしまい跡がつきません。
なので、もう少し発酵させる必要があります。
〈過発酵の場合〉
指をさした瞬間に生地が萎んでしまいます。
こうなると生地自体の質が落ちてしまい、成形は出来ますが焼いてもあまり美味しくないパンになってしまいます。
- ありがちなこと
- 強力粉をあまりつけず、更にゆっくり引き抜いた際、指に生地がくっついてきてしまう事がありました。 生地には跡もしっかり残らないし、かといって萎んでいるわけでもない・・なにこれ?となってしまうことが何回かありました。 調べた限り、強力粉の量が足りなかったことと勢い不足のようでした。 なので、フィンガーチェックは強力粉をしっかりつけて躊躇せずにやった方が良いです。
手順8 ガス抜き
生地を作業台に取り出したら手をグーの形にしてゆっくり3、4回押します。
これで発酵中に発生したガスを抜きます。
ここまでが一次発酵終了までの過程です。
その後はそれぞれのレシピに従って分割して丸めたり、成形に進んだりしてください。
最後に・・・
よくパンは生き物とか言われたりしますが、本当にそうだと思います!
その日によって触り心地や硬さや味も全然違ってきます。
最初は適切な温度や水の量などが分からなかったのですが、何回かやるうちに
もう少し水を足した方がいいかなとか、発酵時間は短めがいいかなとか感覚的にわかるようになってきました。(もちろん今でも手探りです・・)
なので失敗したりしても何回もやって、自分の上手くいくやり方を見つけてください⭐️
出来るようになったらとっても楽しいので(^∇^)